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解決事例

難聴・脳挫傷痕・鎖骨変形で9級が認定され、相手方の提示から1.5倍以上の総額1267万円を獲得した事例

2021.05.24 外傷性くも膜下出血・脳挫傷・左急性感音難聴・左鎖骨遠位端骨折 併合9級
             
被害者 40代 男性 自営業
後遺障害等級 併合9級
受傷部位 頭部 顔(目・鼻・口)
被害内容 外傷性くも膜下出血・脳挫傷・左急性感音難聴・左鎖骨遠位端骨折
獲得額合計(自賠責保険金+解決金)
サポート前サポート後
733万円1267万円

1ご相談内容

ご相談者はバイクで右折しようとしたところ、直進してきた車に衝突され、外傷性くも膜下出血、脳挫傷、頭蓋骨骨折等のおケガをされました。

事前認定で後遺障害等級9級が認定されたとのことで、相談にいらっしゃいました。
おケガのせいで、生活に不安を抱えていらっしゃること、9級という認定が妥当かどうかということに疑問を抱えていらっしゃることからご依頼いただきました。

2サポートの流れ

資料を収集したうえで、先に後遺障害等級9級の保険金を回収しました。並行して、大きな脳外傷があったにも関わらず高次脳機能障害が認定されていないため、9級が適切なのか検討していきました。

検討の結果、医師が作成した脳外傷に関する重要書類「神経学的系統の障害に関する医学的意見」などに不利な記載があったため、異議申立てをしても9級の判断が維持される見込みが高いという判断に至りました。
ご依頼者が最終的に早期解決を望まれたこともあり、異議申し立てはやむなく断念することになりました。

一方で、自賠責保険金は、資料収集し申請を行うことで、示談交渉前に回収することができました。自賠責保険金を先行回収することでご依頼者は示談交渉期間の生活資金に充てることができ、安心していただきました。そのうえで、相手方損保会社との示談交渉に臨みました。

3解決内容

過失割合について争いがありましたが、別冊判例タイムズ38号の事故類型を具体的に指摘し、適切な過失割合を主張したところ、相手方に認めさせることができました。損害額全体が大きいため、過失割合10%の譲歩を引き出せたことは、示談の金額に大きく影響しました。

また、休業損害、逸失利益の点では、事故前年の課税証明書を取り付けて、事故前収入額を立証して交渉に臨んだ結果、こちらの主張に近い金額を認めさせることができました。

4弁護士の所感・解決のポイント

自賠責保険金の請求を行った際、自賠責保険会社と相手方損保会社は、弁護士が入っても資料をなかなか出さない相手でした。ご依頼者本人で資料を集めようとすれば、非常にご負担であったと思います。

ご依頼者のご負担を代理人である我々がお引き受けできることも、弁護士にご依頼いただくことのメリットのひとつです。また金額についても、物損示談時の過失割合にとらわれず、こちらの主張する過失割合に近い内容で交渉できた点は、十分なサポートが行えたと自負しております。

一方、大きな脳外傷があったにも関わらず、高次脳機能障害が認定されず、後遺障害9級が適切かどうか、我々も疑問を感じる点がありました。この点について、事故直後か症状固定前からサポートができていたら、より高い等級になっていたかもしれないという悔しい気持ちが残る事案でした。事故直後にご相談にきていただければ、もっとサポートできることがあったのではという思いが拭えません。

弊所では、脳外傷などの重傷の場合には、治療中から受任することで様々なサポートを行っております。交通事故被害者の方の相談は、初回自己負担なしでお受けしていますので、事故に遭ったらできるだけ早く弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

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