解決事例
骨盤骨折後の股関節可動域制限併合9級の兼業主婦につき、相手方の提示から1.5倍に増額し、1800万円以上を獲得できた事案
被害者 | 40代 兼業主婦 | |||||
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後遺障害等級 | 9級 | |||||
受傷部位 | 下肢(足・ひざ・股関節) | |||||
被害内容 | 骨盤輪骨折・右寛骨臼骨折・左膝膝蓋骨折 | |||||
獲得額合計(自賠責保険金+解決金) |
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1ご相談内容
事故態様は、夜間に市街地の道路を横断しようとしたところ、直進してきたバイクに衝突された事故でした。依頼者が横断した場所は、横断歩道から30メートル以上離れている場所でした。
骨盤骨折・膝骨折の大怪我を負い、1年強の治療を続けましたが、両股関節に可動域制限、顔面に醜状痕が残ったということで後遺障害等級の事前認定を行いました。その結果、右股関節と左股関節に10級、顔面の醜状痕に12級を併せて併合9級が認定されました。
この後遺障害等級を前提として、依頼者ご自身で相手方保険会社と示談交渉しましたが、その金額に納得できないということで、ご相談・ご依頼いただきました。
2サポートの流れ
相手方保険会社から取り付けた診断書やレセプトなどの損害資料一式に基づいて損害計算をするとともに、刑事記録を精査して過失割合
についての主張を作成し、相手方保険会社と示談交渉を行いました。
3解決内容
本件での大きな争点は、次の2点です。
① 過失割合
② 後遺障害逸失利益
① 過失割合について
基本過失割合は、20:80で争いはありませんでしたが、相手方保険会社は夜間の横断(+5%)や飛び出しがあること(+10%)により、35:65の主張をしました。
まず夜間については、動かしようのない事実なので、認めざるをえませんでした。しかし、刑事記録を精査しても依頼者の方が飛び出したことは裏付けられていないこと、逆に事故現場が観光名所の付近で、住宅が相当密集していたことを指摘して「住宅街・商店街」として-5%を主張しました。
② 後遺障害の逸失利益について
相手方保険会社は10級相当の労働能力喪失率27%を主張しました。しかし、股関節左右それぞれに10級が認定されている結果、併合9級になっていることを説明し、9級相当の35%が相当であることを主張しました。
その結果、過失割合については75:25、後遺障害逸失利益はこちらの主張通り、9級相当で認定させることができました。
最終的には、示談金として1850万円を獲得することができ、依頼者が交渉していた時と比べて700万円以上の増額になりました。これは、依頼者が想定していた金額よりも高いものであったので、大変満足いただけました。
4弁護士の所感・解決のポイント
本件は、後遺障害等級が比較的高めの案件で、等級自体には争いがありませんでしたが、過失割合や後遺障害逸失利益などの部分での争いが大きい案件でした。
ご依頼者は、当初はご自身で交渉されていましたが、大会社相手の交渉に限界を感じ、弊所にご依頼いただくことになりました。
このように、保険会社相手の交渉は一般の方では限界があり、本来獲得できる金額を取り逃すということにもなりかねません。そのため、相手方保険会社が提示する金額に納得できない場合には、示談書・免責証書にサインをする前に弁護士にご相談いただくことをお勧めします。
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