解決事例
見逃されかけていた高次脳機能障害を発見し、併合8級認定と約3600万円の賠償を獲得した事例
| 被害者 | 50代 男性 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 後遺障害等級 | 併合8級 | |||||
| 受傷部位 | 頭部 下肢(足・ひざ・股関節) | |||||
| 被害内容 | 顔面の骨折、外傷性くも膜下出血、左大腿部骨折 | |||||
| 獲得額合計(自賠責保険金+解決金) |
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1ご相談内容
相談者様がバイクで直進中、対向車線から右折してきた四輪車と衝突した事故です。
この事故により、顔面の骨折、外傷性くも膜下出血、左大腿部骨折などの大けがを負われました。事故から3か月ほどが経過し、退院された後、後遺障害等級申請や示談交渉など、今後の手続きをどのように進めればよいか分からず、ご不安に思われ当事務所へご相談にいらっしゃいました。
ご相談当初、相談者様は主に顔面骨折や大腿部の骨折について気にされていました。しかし、ご持参された診断書を拝見すると「外傷性くも膜下出血」との記載があったので、頭部外傷に関する治療の状況をお伺いしたところ、脳神経外科での治療は出血の消失をもって終了しており、その後は特に治療を受けていないとのことでした。さらに詳しくお話を伺うと、物忘れが多くなるなどの記憶障害や、味覚の異常といった症状を自覚されているご様子でした。
これらの症状は高次脳機能障害の典型的な症状であったため、高次脳機能障害に関する専門的な治療を本格的に開始すべきである旨をアドバイスいたしました。
2サポートの流れ
ご相談時、まだ治療の途中であり、特に高次脳機能障害については本格的な治療が行われていない状況でした。そのため、まずは適切な治療を受けられるようサポートする必要があると考えました。
具体的には、高次脳機能障害の専門病院へ転院するための手続き等をサポートいたしました。その結果、無事に専門病院へ転院することができ、約1年間にわたって治療を継続されました。しかし、残念ながら記憶障害などの症状は改善せず、後遺症として残ってしまいましたので、これらの症状について自賠責保険に対する後遺障害等級認定の申請手続きをサポートいたしました。
申請の結果、高次脳機能障害で9級、左手親指の機能障害で10級、左股関節の機能障害で10級、複視(ふくし)で13級が認定され、これらを併合した結果として、併合8級が認定されました。この認定結果に基づき、相手方の保険会社との間で損害賠償に関する交渉を行いました。
3解決内容
示談交渉では、主に逸失利益が争点となりました。
相手方保険会社は、被害者が公務員であったことから、逸失利益の金額を争いました。被害者が公務員である場合、減収の有無や、定年退職になる年齢が民間の企業と異なること等から、逸失利益を争われることがあります。
相手方保険会社の主張に対し、実際に定年退職となる年齢について資料を提示し、事故がなければ長期的に働くことができたことを主張し、具体的な金額を計算しました。
資料に基づいて具体的に主張したおかげか、逸失利益を適切に計算した内容での示談となりました。8級の自賠責保険金819万円と示談金で約2,800万円、合計で約3,600万円の賠償金を獲得することができました。
4所感(担当弁護士より)
本件は、顔面を骨折するほどの大きな事故でした。このような事故の場合、顔のけがに意識が集中してしまいがちですが、顔面も頭部の一部であるため、脳にも損傷が及んでいる可能性が見逃されやすい類型といえます。
本件においても、「外傷性くも膜下出血」という脳の損傷を示唆する傷病名が診断されていたにもかかわらず、脳損傷に起因する障害についてはあまり注目されずに治療が進んでいました。早い段階で弁護士にご相談いただけたことで、その見逃されている可能性のある障害に気づき、高次脳機能障害の専門医をご紹介して適切な治療へとつなげ、最終的に正当な後遺障害等級の認定を得ることができました。これは、当事務所が後遺障害等級認定に関する専門的な知識と経験を有していたからこそ可能となった弁護活動であると自負しております。
交通事故の案件では、本件のように見逃されている障害がないかを確認し、後遺障害を適切に認定してもらうことが、最終的な賠償額に大きく影響します。事故に遭われた方は、お早めに弁護士へご相談されることをお勧めいたします。
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