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解決事例

高次脳機能障害で約8000万円を獲得した事例

2026.09.17 外傷性くも膜下出血、びまん性軸索損傷右大腿骨頚部骨折、右鎖骨骨折、右肋骨骨折等 併合7級
             
被害者 20代 男性 会社員
後遺障害等級 併合7級
受傷部位 その他 
被害内容 外傷性くも膜下出血、びまん性軸索損傷右大腿骨頚部骨折、右鎖骨骨折、右肋骨骨折等
獲得額合計(自賠責保険金+解決金)
サポート前サポート後
提示なし約7800万円

1ご相談内容

新聞配達の業務中、原動機付自転車で青信号の交差点を直進していた際に、赤信号を無視したダンプカーに激突されるという交通事故に遭われました。

この事故により、全身を骨折されただけでなく、頭部を強く打撲し、瀕死の重体に陥りました。ご相談当時は、まだ入院中であり、おけがが治るかどうかも分からない状況でした。もしかしたら一生寝たきりになる、あるいは、通常の社会生活を送れないような後遺障害が残るかもしれないという可能性があり、依頼者の将来を非常に不安に思われたお母様が、当事務所にご相談にいらっしゃいました。

2サポートの流れ

ご相談から約1か月後、被害者ご本人が少しずつ歩けるまでに回復されたため、入院先の病院へお伺いし、お母様だけでなくご本人も交えて再度法律相談を行いました。

おけがの内容から後遺障害が残る可能性が高いと考えられたため、事故の初期段階から弁護士が介入し、適切な後遺障害等級認定・損害賠償に向けたサポートをさせていただくこととなり、ご依頼をお受けしました。幸い、弁護士費用特約を利用できたため、費用のご負担を気にすることなく、早期からサポートを開始することができました。

1年ほど治療を続け、大腿骨、鎖骨、肋骨などの骨折は比較的順調に回復されましたが、頭部のけが(びまん性軸索損傷)により高次脳機能障害が残ってしまいました。

具体的には、些細なことで感情をコントロールできなくなったり(易怒性)、疲れやすくなったり(易疲労性)、その場にそぐわない発言をしてしまったり(社会的行動障害)といった症状です。退院して寮に戻った後も、同居人と些細なことから喧嘩をして流血沙汰・警察沙汰を起こしてしまう、社会復帰後も大勢の前で下着の色などを聞いてくる発言をしてしまう、以前は倹約家であったにもかかわらず金銭管理ができなくなり、交通事故で得た内払金をギャンブルや飲み歩きで浪費してしまうといったことがありました。

また、献身的に看病してくれたお母様に対し「どうせ金が欲しいんだろう」などの暴言を吐いてしまうこともありました。このような高次脳機能障害の典型的な症状について、お母様やお姉様から詳しくお話を伺い、その内容を文章にまとめて自賠責保険に対し後遺障害等級の申請を行いました。

その結果、高次脳機能障害で7級、排尿障害で14級、嗅覚障害で14級、併合7級の後遺障害等級が認定されました。

本件は損害賠償額も大きくなることが想定されたため、示談交渉は行わず、損害賠償請求の訴訟を提起しました。訴訟において相手方は、「高次脳機能障害は残っておらず、後遺障害等級はもっと低い」と主張してきました。その主張は、医療記録の些細な記述を殊更取り上げたり、高次脳機能障害に関する検査を自院でしているにも関わらず「していない」という誤った前提に立脚して作成された医師(しかも産婦人科が専門)の診断書を根拠とするものであり、到底信用できるものではありませんでした。

訴訟は残念ながら和解には至らず、ご本人とお母様の尋問を経て、一審判決後、控訴審まで争うこととなりました。

3解決内容

控訴審まで争った結果、後遺障害等級は当方の主張どおり併合7級、遅延損害金を含め約6800万円の損害賠償が認められる判決を得ることができ、自賠責保険金1051万円及び相手方保険会社の内払金約500万円と併せて、8000万円超を獲得することができました。最後まで訴訟を戦い抜いたことで、適切な賠償額を獲得できたと考えております。

4所感(担当弁護士 小林玲生起より)

本件は、びまん性軸索損傷という、高次脳機能障害が残りやすい典型的な頭部外傷・脳外傷の事案でした。

幸いにも、事故の初期段階からお母様にご相談いただけたことで、事故の最初期段階から、将来的に高次脳機能障害が残ってしまった場合に備え、それを裏付ける証拠を適切に残すことができ、結果として適正な後遺障害等級の認定を受けることにつながりました。

高次脳機能障害は、その有無や等級の程度について、加害者側から激しく争われやすい分野です。そうした相手方の主張に対抗するためには、事故の初期段階から高次脳機能障害を裏付ける証拠を着実に収集し、適切な後遺障害等級の申請を行うことが、最終的な適正な損害賠償額の獲得へと繋がります。

交通事故で頭部外傷・脳外傷を負われた被害者の方やそのご家族の方は、ぜひお早めに弁護士へご相談いただくことをお勧めします。

※本事例は、交通事故分野の代表的な裁判例専門誌「自保ジャーナル」に掲載された事案です。
自保ジャーナルに掲載される事案は、交通事故実務において参考価値が高いと判断されたものが中心であり、本件もその一例として紹介されました。
当事務所では、単なる示談交渉にとどまらず、裁判実務を見据えた戦略的な対応を行っています。本件のような後遺障害案件について、多数の解決実績を有しております。
ご自身のケースについてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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