コラム記事
死亡事故の損害賠償
目次
死亡事故において、ご遺族の方が加害者側に請求できる主な賠償項目としては以下のようなものがあります。
分類 | 項目 |
葬儀費 | 戒名、読経料、葬儀社への支払いなど |
逸失利益 | 被害者ご本人が生きていれば得られたはずの収入に関するもの |
死亡慰謝料 | 被害者ご本人分のほか、近親者の方ご自身の慰謝料 |
その他 | 被害者の方が亡くなるまでにかかった入院費や治療費等 |
死亡事故の損害賠償額においても、自賠責基準・任意保険の基準・裁判基準という3つの基準はありますので、適正な賠償金を受け取るためにも十分注意しなければなりません。
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葬儀費
葬儀やその後の法要(四十九日法要費用等)、供養を執り行うために要する費用、仏壇・仏具購入費・墓碑建立費は、葬儀費として相当額が請求できます。自賠責保険では60万円までとされていますが、裁判基準では原則として150万円まで認められます。ただし、実際の費用が下回る場合は、実際の費用までが限度とされています。
まれに実際の費用が150万円を超える場合でも、超過額のうちいくらかが認められる場合もあります。なお、香典返しにかかった費用は請求できません。
死亡逸失利益
別ページ「死亡事故の逸失利益」をご覧ください。
死亡慰謝料
被害者が死亡した場合の慰謝料は、被害者ご本人のほかに、一定のご関係にあるご遺族の方ご自身の慰謝料を請求することができます。死亡慰謝料にも、自賠責保険の基準・任意保険の基準・裁判基準によって金額が大きく異なります。
自賠責基準の死亡慰謝料
対象 | ケース | 慰謝料金額 |
被害者本人 | - | 350万円 |
被害者の父母、配偶者、子供 | 遺族が1名の場合 | 550万円 |
遺族が2名の場合 | 650万円 | |
遺族が3名以上の場合 | 750万円 |
※死亡者に被扶養者がいる場合には、200万円が加算されます。
裁判基準の死亡慰謝料
ケース | 慰謝料金額 |
一家の支柱 | 2,700~3,100万円 |
一家の支柱に準ずる場合(母・配偶者) | 2,400~2,700万円 |
その他の場合(独身の男女・子供) | 2,000~2,400万円 |
一般に、裁判実務では上記金額は被害者ご本人の慰謝料のほかに、一定の関係にあるご遺族の方ご自身の慰謝料を含む総額であると考えられています。
任意保険の基準の慰謝料(現在は廃止されている従来の基準)
ケース | 慰謝料金額 |
一家の支柱であった場合 | 1,450万円 |
高齢者(65歳以上で一家の支柱でない場合) | 1,000万円 |
18歳未満(有職者を除く) | 1,200万円 |
上記以外(妻・独身男女) | 1,300万円 |
任意保険の統一基準は廃止され、現在各保険会社が独自に支払い基準を作成しています。従来の基準に準じている保険会社では、自賠責保険の基準よりも少し高い金額が採用されていることもあります。
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