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コラム記事

交通事故で手首の痛みが残る場合はTFCC損傷の可能性がある

2019.05.28 その他のお怪我上肢(手・腕・肩)

追突事故などの交通事故によって手首を痛め、軽い捻挫だと思い治療を続けていたものの、痛みが治まらない場合は、TFCC損傷の可能性があります。

TFCC損傷とは

TFCCは、手首の小指側にある、骨と骨の間の三角形をした繊維軟骨組織とその周りの靭帯からなる複合体の総称です。
TFCCとは、日本語では「三角線維軟骨複合体」といい、手首をスムーズに動かすための歯車のような働きや、衝撃を吸収する働きがあります。
しかし、交通事故によりTFCCという軟骨が損傷すると、手首の小指側(手首外側の突起のあたり)に局部的に症状が現れます。症状としては、押したら痛む、手首をひねると痛みが出るなどの痛みや患部の腫れ、手首の違和感、手首の可動域が制限されるといったものです。
TFCC損傷は、手首の捻挫と勘違いしやすく、放置されてしまうケースが多いので、手首の痛みが続いたり、ドアノブを回したり、雑巾を絞るなど手首をひねる動作がしづらい場合は、TFCC損傷の可能性を疑いましょう。

TFCCの検査

病院で手首の痛みを訴えると、レントゲンを撮られることがあります。しかし、TFCCは、軟骨と靭帯によって出来ている組織のため、骨折と違い、レントゲンには映らず、その結果、TFCCを多く扱っている専門の整形外科でない病院で診察を受けると、捻挫と判断されてしまう可能性が高くなります。
TFCC損傷の有無を判断するためには、MRIを使用する必要があります。MRIを使用すると、損傷している軟骨が目視でき、TFCC損傷の際に起きる関節の造影剤の漏れも確認することができます。
そのため、交通事故後、慢性的に手首に痛みを感じる場合は、担当医師にしっかりとその痛みの詳細を伝え、早い段階でMRI検査を受けておくことが大切となります。

TFCC損傷の治療方法

治療方法としては、以下の3通りとなります。

・損傷部分の固定
・消炎鎮痛剤を処方
・手術

損傷部分の固定治療

固定治療には、ギプスによる固定治療とテーピングやサポーターによる固定治療があります。

ギプスによる固定治療
TFCC損傷の程度が強い時には、ギプスによって損傷した手首を中心に腕全体を固定します。固定期間は34週間程度で、その期間は骨折をした時と同じようなギプス治療となります。

テーピングやサポーターによる固定治療
比較的軽度なTFCC損傷の場合は、テーピングによる固定治療を行います。まずお湯につけて柔らかくした板を手首の型に合わせて固定します。しっかりと板を固定したら、ズレないように、周囲をテーピングやサポーターによって補強します。固定範囲が狭く、自由に腕を使えるようになります。

消炎鎮痛剤による療法

固定治療では痛みが治まらないときは、局所麻酔剤やステロイドを注入して様子を見ます。消炎鎮痛剤は、炎症を抑えたり、痛みを和らげたりすることができます。
固定治療や消炎鎮痛剤は、保存療法という出血させない治療方法となります。これらの保存的療法によっても痛みが治まらないときは、観血的療法(手術)に切り替えます。

観血的療法

手術療法には、関節内に小さな内視鏡や手術器具を挿入する関節鏡視下手術、メスで切開して患部を直視しながら行う手術、尺骨短縮術(尺骨を短くすることでTFCCへの負荷を減らす)を施す場合などがあります。

TFCC損傷による後遺障害

治療を尽くしてもなお、手首の痛みや可動域制限が残ってしまうなどの後遺症が残ることもあります。そのような場合には後遺障害等級認定を申請します。
TFCCで後遺障害認定される可能性のある障害には、上肢の機能障害末梢神経障害との大きく2つがあります。

上肢の機能障害

上肢の機能障害とは、TFCC損傷を原因として、手首・前腕の運動に支障が残る場合を指し、自賠責保険で10級10号、12級6号の後遺障害等級が認定される可能性があります。

末梢神経障害

末梢神経障害とは、機能制限の基準に達していなくても、手首に痛みが残った状態のことです。その場合、自賠責保険で12級13号、14級9号の後遺障害等級が認定される可能性があります。

各等級をまとめると以下となります。

10級10号1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
12級6号1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
12級13号局部に頑固な神経症状を残すもの
14級9号局部に神経症状を残すもの

 > 後遺障害等級認定申請に関して詳しく知りたい方はこちら

TFCC損傷の歴史は比較的浅く、手関節捻挫と診断されてしまうケースが多々あります。そのため、手首に痛みが残っているにも関わらず、後遺障害等級が非該当となるなどして、適正な損害賠償金を取得することができない場合があります。適正な損害賠償金を受け取るためには、できるだけ早く交通事故に強い弁護士に相談することをお勧めいたします。
弁護士法人シーライトでは、交通事故に精通した弁護士が丁寧に対応いたします。お気軽にご相談ください。
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