解決事例
事故直後のご依頼の結果、高次機能障害で7級が認められ約5800万円獲得した事案
被害者 | 10代 男性 学生 | |||||
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後遺障害等級 | 7級4号 | |||||
受傷部位 | 頭部 | |||||
被害内容 | 高次脳機能障害 | |||||
獲得額合計(自賠責保険金+解決金) |
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1ご相談内容
未成年のお子様がバイクで事故に遭って入院しているとお問合せいただきました。面談では、脳に外傷を負って高次脳機能障害があるかもしれないとお話があったので、高次脳機能障害を専門的に診てくれる病院を伝え、通院のアドバイス等を行いました。その後、ご依頼いただきました。
2サポートの流れ
まずは、様々な症状に応じて必要な検査を行うこと、記録を残すことをアドバイスしました。
高次脳機能障害は、検査結果だけでは実際の症状を正確に判断できないことも多く、具体的な症状をご家族が立証する必要があります。後遺障害の認定基準に沿って、生活の中で生じている高次脳機能障害の影響を立証することが非常に重要です。
事故直後からご依頼いただいたことで、治療開始当初からその立証に向かって準備することができました。また、ご家族が看護のために休業する必要があり、金銭的な負担もありました。そのため、相手方保険会社と内払の交渉も行いました。ご家族より、どのような状況で何に困っているかをお聞きし、相手方保険会社へ説明しました。
高次脳機能障害などの大きなおケガでは、被害者ご本人だけでなく、ご家族の生活にも影響が生じます。そこで、ご依頼者ご家族の生活へのサポートを行いました。あわせて、加害者の刑事訴訟について、加害者の弁護人への対応や被害者参加(※加害者の刑事訴訟に被害者が参加できる制度)の手続きも行い、ご家族の想いを裁判所に伝えました。
上記サポートのおかげか、高次脳機能障害で7級が認定されました。示談交渉では、7級の後遺障害を前提に、慰謝料や逸失利益等の他、今後ご家族が看護する分の費用(将来の看護費)等を請求しました。将来の看護費は、裁判例でも判断が分かれており、請求が認められないこともあります。そのため、本件でも、将来の介護費が争われました。他方、本件では、治療中からご依頼をいただいており、ご家族の看護状況等を詳しくお聞きしていました。その実態からすると、将来の看護費もある程度は認められる可能性があると考えました。そこで、ご家族から、お子様への看護や生活への影響を改めて聞き取り、今もなお看護の必要があるといえる事情を書面にまとめました。その書面をもとに、将来の看護費が認められるべきである旨を主張いたしました。
3解決内容
相手方保険会社と交渉を行った結果、将来の看護費についても認められました。自賠責保険金とは別に、合計で4800万円の賠償金を獲得することができました。
4所感(担当弁護士より)
まず、事故から早い段階でお問合せいただいたことが非常によかったです。高次脳機能障害では、性格の変化や社会的な行動の問題といった、検査で測定することが難しい症状が生じます。そのような症状は、ご家族が症状に気付いた日時や出来事をきちんと記録して、詳細に説明できるよう準備することが非常に大切です。
また、高次脳機能障害では、脳だけでなく、味覚・臭覚・視覚などに障害が生じることも多く、それらの障害についても検査を受けて記録を残すことが重要です。さらに、治療中からご家族の看護状況をお聞きしていたことから、将来の看護費について、示談交渉で具体的に主張することができました。
高次脳機能障害で7級が認定されたことのみを根拠として請求しても、具体的な事情を説明できなければ、示談額に適切に反映させることは難しかったかと考えます。本件では、事故直後からご依頼いただいたことで、後遺障害や損害の立証をしっかりと行うことができ、適切な賠償を受けることができました。脳外傷を負ってしまった方やご家族は、早めにご相談いただくことがよい解決につながります。
交通事故でおケガをされた場合、まずは早期にお問い合わせいただくことをお勧めいたします。
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